相容れない

先日GW期間中に埼玉でビバラロック、千葉でJAPAN JAMと音楽フェスが催されました。どちらもマンボウな地域ながら東京のように無観客を強いる緊急事態宣言地域ではないため各日1万人規模の開催となりました。ルール的にはOKと言え世間的にはグレーという感じ。

コロナ禍では飲食が大々的にフィーチャーされていますが、その他業界はイケてるのかというとそんな訳ではなく、既に音楽業界は本気で瀕死で、いい加減もうどうにもこうにも…というのが現実です。音楽イベント系の収益は昨年が前年比90%超の減収て、商売として成り立ってないです。世間的には今もまだ動くべきではない時期なのですが、だからとこのまま動かないでいると100%死んでしまう。その中での選択肢が開催だったのでしょうか。

分断してるなあ

ネットを観察すると賛否がバッサリ両極端に分裂しているようです。

両フェスから2週間経ち、関連したクラスターらしい話は出てなさそうということで運営サイドも無事終了を告知し、賛成サイドの人たちは絶賛勝利宣言中の模様です。
「しっかり対策すればフェスだってできる」
「成功だ。これからの音楽イベントの道筋を立ててくれた」
「今のライブでは声も出さない、距離も取る。これで感染拡大するわけない。」
「満員電車の方がよっぽどヤバイ」

かたや否定サイドは、
「もし参加者が後日コロナ陽性になったとして素直にフェスで感染って認めると思う?」
「SNSは成功とうるさいが、みんながみんなSNSやってるわけではない」
「無症状で感染が拡大してるかもしれない」
「クラスターが出てないとしても、人流を抑えるべき時期にとんでもない」

どちらも当人には正論&正義でしょう。ちなみに
「大規模イベントでもクラスターは無いというオリンピック前の実績積みとして政府に利用されるから、もしクラスターが発生していても隠蔽される」
というようなクソ陰謀論は論外ですのでお引き取りいただきたいです。

相容れないわこりゃ

そもそもなんですが、互いの主張が水と油です。相容れる訳ないなと思います。
別件で見ても、ナントカの推進派と反対派による対立から、でかい話だと国同士や宗教間の対立なんかは最悪で大量殺戮に到るのだから、全く反する主張の間で対話なりをしても、気軽に「よし!仲良く行こう」なんて行くかって言う話です。

相手を説く、話し合う、納得させる、、、できますかね?
最低限、相手へ十分すぎる説得材料や時間と更に「話になる」先導者が必要だと思いますが、それらが揃っても、はて?うまくまとまるかどうか?と言う気がします。

国に関わる大きな話で上手くいかないんだから、小さなコミュニティ内のイベントにおける開催賛成派、反対派が面と向かってもまともに話ができるわけないです。

解決策は、、、ないか。

だったらどうせい?と言う話に行くと思いますが、個人的には今はもう「攻め」の流れは諦めたほうが良いのではと。対話したってお互いが喧嘩腰では平行線となるのが確定です。どちらも相手の意見などどうせ右耳から左耳にスルーじゃない?

“敵と戦うための強さではなく自分の大事なものを守る強さを持とう”

あるバンドがMCでこう言っていましたが、その通りで相手をどうこうするのに苦労する前に自分の大事なもんを守るために労力を使った方が良いと思います。
今は特に。

業界内で対立する両者も元をたどればその業界を大事に思っての考えだと思うので(そうじゃないただのアンチもいると思いますけどそれは放っておきます)、そこはお互いできる範囲で良いので尊重して今は戦わず、それぞれが大事にしたいものはなにかと考えて行動すれば良いんじゃないすかね。

あとは、何でもそうですけど、対案もなくただ口だけで否定したり、「今は耐える時期、コロナが落ち着いたころ」とか言ってこのまま何もせず放っておこうって人もいますが、そんな賢い皆様はコロナが落ち着いたころまで何も動かず待って、「さあ、やるか」ってときにはすでに業界自体無くなってしまっているかもって覚悟もお忘れなきように。

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